【遠方に住む親の見守り】介護保険ではやってもらえない?介護保険以外の方法4選

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遠方に住む高齢の親がいる場合、簡単に会いに行けず、きちんと生活ができているのか心配になりますよね。

「不安だからヘルパーさんに来てほしい」と考える人も多いのではないでしょうか。

でも、介護保険サービスで毎日の生活を見守ってもらうことはできません。

正確にいうと、「見守るためだけに来てくれない」ということです。

「掃除を少し手伝ってくれたら見守りにもなる」と思われる方がいますが、本人ができることを手伝うために介護保険を利用することはできません。仮に利用できたとしても、本人ができることを手伝ってしまえばさらなる機能低下を招きかねず、本末転倒になってしまいます。

では、まだ元気な高齢者の見守りはどうしたらいいのか。介護保険以外の方法を4つご紹介します。

目次

①地域で見守ってもらう

現代は人づきあいが希薄になったと言われますが、地域とのつながりを持っていると安心です。

高齢化率の高い地域はお互い見守り合えるのが理想ですね。

では、具体的にどうすればいいのでしょう?

まずは親が住む地区の地域包括支援センターに相談する

高齢者に対する地域の情報を一番持っているのは、その地区を担当する地域包括支援センターです。

高齢の親が心配という相談をすると、必要に応じた対策を提案してくれるでしょう。

各自治体が提供している見守りサービス(緊急通報サービス等)や、介護サービスが必要なときはその情報を教えてくれます。状況に応じて民生委員さんに見守りを依頼することもあるようですね。

また、地域に「通いの場」(※下記参照)があればぜひ教えてもらいましょう。内容は多岐にわたるので、そういったところに参加するのも見守りを増やすひとつの方法となります。

通いの場とは、地域の住民同士が気軽に集い、一緒に活動内容を企画し、ふれあいを通して「生きがいづくり」「仲間づくり」の輪を広げる場所です。地域の介護予防の拠点となる場所でもあります。

地域がいきいき 集まろう!通いの場 厚生労働省 (mhlw.go.jp)

まずは親の住む地区の地域包括支援センターに相談して、地域にどんなネットワークやサービスがあるのか知っておけば安心です。

近所の人に声をかけておく

実家の近所に親の見守りを頼めそうな人がいれば、なにかあった時の連絡先を伝えておくのもよいでしょう。

近所づきあいを億劫に思う人もいますが、あいさつを交わす程度でもご近所さんと交流を持っていれば異変に早く気づいてもらいやすいです。

高齢者の一人暮らしや夫婦で老々介護をしている場合は、疲弊感や孤独感を感じていることも多いですよね。

近所の人と少し会話ができる、愚痴をこぼし合えるだけでも、安心した生活を送ることができます。

②民間企業の見守りサポートを利用する

民間企業もさまざまなサービスを展開しています。

地域での見守りが期待できない場合や、もう少ししっかり見守る必要がある場合は検討してみましょう。

自治体の助成金が出るものもありますので、各自治体の情報も調べておくとよいですよ。

HOME ALSOK「みまもりサポート」

セキュリティーサービスで有名なアルソック。実は高齢者向けの見守りサービスも行っています。

自治体が提供する「緊急通報サービス」は、採用数ナンバーワンです(2024年5月25日時点)。

高齢者見守りサービス|HOME ALSOK みまもりサポート

月額費用は1,870円(税込)※機器を購入した場合。初期費用70,565円程度が別途必要。レンタルプランあり。

ALSOKみまもりサポートでできること

  • ボタンを押すだけで、介助教育を受けたガードマンが24時間365日迅速に駆けつけてくれる
  • 必要に応じて、救急や消防、警察に連絡・通報してくれる
  • 救急情報を登録しておくと、救急隊員へ必要情報を共有できる
  • 看護資格を持つスタッフに24時間体調の相談ができる

オプションで他にも様々な「見守り」を選ぶことができます。

標準サービスでよければ、自治体の「緊急通報サービス」で利用できる可能性があります。お住いの市町村に同様のサービスがないか、先に問い合わせてみましょう。

セコム・ホームセキュリティ「親の見守りプラン」

ALSOKと同様に、セキュリティーサービスで有名なセコム。こちらも「親の見守りプラン」があります。

セコムは個人・法人のオンラインセキュリティ契約件数が業界ナンバーワン(2024年3月31日時点)。

セコムは契約件数業界 No.1。家族の「安全・安心」を見守る心強い味方です。|セコム・ホームセキュリティ|SECOM

月額費用3,410円(税込)※機器を購入した場合。初期費用219,890円(税込)程度が別途必要。レンタルプランあり。

セコムホームセキュリティ(親の見守りプラン)でできること

  • 廊下やトイレ前などの生活同線にセンサーを設置し(監視カメラではない)、一定時間動きがないときにセコムが確認してくれる
  • 生活防水仕様の、握るだけでセコムに緊急信号が送れるペンダント型機器付き
  • 看護資格を持つスタッフに24時間体調の相談ができる

オプションで他にも様々な「見守り」を選ぶことができます。

ALSOKと同様のサービスもありますが、基本の見守り方が違います。

費用にこだわらないのであれば、見守り方の違いに注目して検討してみましょう。

ソニー MANOMA「親の見守りセット」 

2023年12月6日から提供が始まったソニーの「MANOMA」は、室内カメラ付きです。

まだ新しいサービスですが、初期費用が安く、最低利用期間や違約金がないのも魅力。

ソニーのスマートホームサービス「MANOMA」高齢者の在宅見守りに特化した「親の見守りセット」を提供開始

初期費用1,650円。月額利用料初月0円、最低利用期間・違約金なし

ソニーMANOMA「親の見守りセット」でできること

  • 玄関、冷蔵庫、トイレなどに設置したセンサーがドアの開閉を検知し、スマホアプリに都度通知してくれる
  • 室内カメラで様子を確認し、アプリを通して声掛けができる。
  • 万が一の事故があった際、人の動きをセンサーが検知して記録。ピンポイントに再生できる。
  • MANOMAアプリに招待すれば、最大7名で見守りが可能。

オプションで初期設定代行サービスや、NUROモバイルHomeWi-Fiオプションが依頼できます。ただし、こちらを選択した場合は12か月以内の解約で違約金が発生します。

初期設定やWi-Fiの心配がなければ、気軽に試しやすい料金形態となっています。

③見守りロボットを利用する

見守りロボットは見た目もかわいらしく作られており、その親しみやすさも魅力ですね。

購入すれば自治体から費用の一部が助成されるものもあり、どんなものがあるか調べてみる価値アリです。

ユピテル 見守りロボット「ユピ坊」

ユピテルのユピ坊は、スマートフォンやタブレットで操作できる見守りロボット(カメラ型)です。

自治体によって購入費用の一部が助成されるところもあります。

見守りロボット ユピ坊|Yupiteru(ユピテル)

本体69,300円。月額利用料はナシ※通信費は自己負担インターネットに接続可能な無線LAN(Wi-Fi)が必要。

ユピテルの見守りロボット「ユピ坊」でできること

  • 離れていてもスマートフォン等でカメラ操作が可能。
  • 見守りモードと防犯モードがある。
  • 見守りモードでは、範囲内で一定時間人の動きを検知できなければ、スマートフォン等に通知してくれる。
  • 防犯モードでは、センサーの範囲内で動きを検知するとスマートフォン等に通知してくれる。
  • LEDライトを点灯させると、夜間でもスマートフォンやタブレット越しにカラーで様子を確認することができる。
  • ユピ坊に登録したスマートフォン等とテレビ電話ができる。
  • 特定のワードで話しかければ、ユピ坊とちょっとした対話を楽しめる。

必要に応じて、見守りモードと防犯モードを切り替えられるのが魅力です。

購入を検討する場合は、お住いの自治体に費用の一部助成制度がないか確認してみましょう。

ユカイ工学 見守りロボット「BOCCO emo」

見た目もカワイイこちらの見守りロボットは、「コミュニケーション型」。センサー感知で見守るためカメラ型のものよりも監視感がなく、コミュニケーションを楽しみながらほどよい距離感で見守れます。

[公式]BOCCO emo LTEモデル Powered by ネコリコ (necolico.co.jp)

本体50,600円(税込)。機器を購入した場合の月額利用料は1,540円(税込)。レンタルプランあり。どちらも初月無料。

ユカイ工学の見守りロボット「BOCCO emo」でできること

  • 通信機能内蔵のためネット回線いらず。電源を入れるだけで使える。
  • 環境センサーで部屋の状態を見守り、熱中症などの危険性があればemoが話して教えてくれる。
  • 「お部屋の環境を教えて」と話しかけると、センサーの情報をもとに温度や換気の必要性を教えてくれる。
  • しばらく人の検知ができなかった場合、「何していたのかな」等の声かけをしてメッセージの録音を促し、録音されればアプリに届く。12時間、24時間、48時間以上、人の検知ができなかった場合、アプリに通知してくれる。
  • 「おはよう」「おやすみ」などのあいさつをすると返事をしてくれる。あいさつしたことはアプリに通知される。
  • 誕生日などの記念日を設定すると、好みの日時にメッセージを発話させることができる。

「BOCCO emo」の見守りタイプは「コミュニケーション型」。emoとの交流を楽しみながら見守られるというスタイルです。高齢になると「暑い、寒い」などの感覚も鈍りがちなので、室内温度など環境を教えてくれるのも魅力です。

④見守り機能のある機器、家電を利用する

見守る側も見守られる側もあまり構えず、気軽に見守りたいときにオススメなのは見守り機器や家電です。

necolico 「まもりこ」

まもりこは端末を冷蔵庫に貼り付けて利用します。ドアの開閉を検知し、冷蔵庫の利用状況から安否確認を行えます。

まもりこ 高齢者みまもりサービス | あなたに代わり、そっとみまもるおまもりです (necolico.co.jp)

本体価格13,200円(税込)。月額利用料550円。1か月間無料で、契約年数に縛りなし。

necolico の「まもりこ」でできること

  • ネット回線不要。冷蔵庫に設置し、コンセントにつなぐだけで利用できる。
  • 冷蔵庫ドアの開閉を感知。一定時間動きがないときだけ、スマホアプリに通知が届く。
  • 端末本体と月額利用料550円(税込)だけで利用できる。

本体を購入してしまえば、月額利用料は550円(税込)。

ネット回線も不要でお手軽です。

三菱電機「MeAMOR」(ミアモール)

こちらは三菱電機のエアコン、冷蔵庫、給湯器の対象商品を利用した見守りとなります。

MeAMOR® – ミアモール|三菱電機くらトク|生活のお困りごとを解決するポータルサイト (mitsubishielectric.co.jp)

対象機器が増えても月額利用料1,080円(税込)※機種によって無線LANアダプターが必要。

三菱電機「MeAMOR」でできること

  • エアコン:センサーで行動状況や室温の見守りができる。
  • 冷蔵庫:ドアの開閉状況から、くらしの状態を把握できる。
  • 給湯器のお湯の使用量と湯はりの状況で見守りできる。
  • 普段と違く傾向が起きた場合、アプリに通知してくれる。
  • 家電の使用状況や、先週との比較がわかる。

対象機器が増えても月額利用料は変わらないため、三菱電機の電化製品を好んで使う人にはオススメです。

HITACHI「コネクテッド家電 冷蔵庫を用いた見守りサービス」

まず、日立の「コネクテッド家電」とは、インターネットやスマートフォンとデータ送受信する機能を持つ家電製品のことです。これ自体は冷蔵庫、洗濯機、炊飯器…と様々ありますが、その中の冷蔵庫を利用した見守りサービスが提供されています。※対象機種あり。

0928.pdf (hitachi.co.jp)

月額利用料500円。ネット環境がない場合は、見守りサービス用の無線LANルーターを月額1,100円でレンタル可。

HITACHI「コネクテッド家電 冷蔵庫を用いた見守りサービス」でできること

  • 専用のスマートフォンアプリ上で、冷蔵庫のドアを開閉した回数を30分ごとのタイムラインで表示してくれる。
  • 指定した時間帯のドア開閉情報、長時間ドア開閉がない場合、夜間のドア開閉が多い場合はスマートフォンへ通知が来る。

日立の「コネクテッド家電」を利用していて、自宅に無線LANルーターがあるなら、月額500円で利用できるサービスです。

このほか、日立は単身高齢者向けの見守りサービス「ドシテル」も提供しています。

こちらはセンサーでの見守りとなります。

単身高齢者向け見守りサービス「ドシテル」:スマートライフ事業第一弾:日立評論 (hitachihyoron.com)

ZOJIRUSHI「みまもりほっとラインiポット」

ZOJIRUSHIの「みまもりほっとライン」は、2001年3月にサービスを開始。

家電製品と情報通信が融合したビジネスモデルの先駆けとして注目されました。

2023年5月10日にはサービスをリニューアル。価格は据え置きながら、新機能が搭載されています。


初期費用5,500円(税込)。月額利用料3,300円(税込)※「iポット」はレンタル(新品)。


ZOJIRUSHI「みまもりほっとラインiポット」でできること

  • 専用の電気ポット「iポット」に無線通信機が内蔵されており、インターネットやWi-Fiへの接続は不要。
  • 「iポット」を使用するとその利用情報が蓄積され、任意で設定された時刻(1日3回まで)に見守る側へメールで届く。現在の状況を確認できるメールリクエスト機能も搭載。
  • メールアドレスは最大3件まで無料登録可能。
  • リニューアルにより、「空だき通知」「見操作時間通知」「不具合通知」「ほぼリアルタイム更新」などの新機能が追加されている。

みまもりポット|ポット・ケトル|商品情報|象印 (zojirushi.co.jp)

毎日ポットを使う人なら、いつもの行為をするだけで安否確認ができて手軽です。

まとめ

①地域で見守ってもらう

  • まずは親が住む地区の地域包括支援センターに相談する
  • 近所の人に声をかけておく

②民間企業の見守りサポートを利用する

  • HOME ALSOK「みまもりサポート」
  • セコム・ホームセキュリティ「親の見守りプラン」
  • ソニー MANOMA「親の見守りセット」

③見守りロボットを利用する

  • ユピテル 見守りロボット「ユピ坊」
  • ユカイ工学 見守りロボット「BOCCO emo」

④見守り機能のある機器、家電を利用する

  • necolico「まもりこ」
  • 三菱電機「MeAMOR」
  • HITACHI「コネクテッド家電 冷蔵庫を用いた見守りサービス」
  • ZOJIRUSHI「みまもりほっとラインiポット」

この記事で取り上げているのは一部のサービスですが、いろんな方法がありますね。

親の見守りが必要になってきたと感じたら、見守られる側の気持ちも聞きながら、どんなサービスなら使いやすいのか検討してみましょう。

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