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この記事は、介護認定が軽い「要支援1・2、事業対象者」向けの記事です。最後まで読むと、買い物に行きづらくなったときの解決法がわかります。認定は取っていないものの、身体のおとろえを感じ始めた高齢者にも参考にしていただけます。
高齢者の悩みで本当に多い、「買い物に行きづらくなってきた」
介護認定が軽い高齢者と話していると、以前より家事がしにくくなったという人が本当に多いです。主な理由は、「膝が痛い」「腰が痛い」「筋力が弱って歩きにくい」。そういった場合、特に問題となってくるのが買い物です。スーパーに行くだけならまだしも、帰りは荷物を持たなければなりません。
自転車や車の運転は危ないからもうできない…というとき。さて、どうする?
そんなときの解決法をお伝えしていきましょう。
買い物に行きづらくなったときの解決法:介護保険を使った方法3つ
住む地方によって状況は変わりますが、介護保険では一般的に以下の方法で解決することができます。
- ヘルパーの買い物代行を依頼する
- 自分で行けるようにリハビリをする
- 歩行器や杖をレンタルする(一本杖はレンタル不可)
介護保険サービスを利用するときは、ケアマネージャーに介護計画を立ててもらう必要があります。すでにケアマネさんが付いている場合はケアマネさんに、まだ付いていない場合は地域包括支援センターに相談しましょう。
①ヘルパーの買い物代行を依頼する
一つ目の方法は、ヘルパーの買い物代行を依頼すること。
介護認定が軽いと、ヘルパーを利用する回数も週1~2回までのことが多いです。それでまかなえるのであれば買い物代行を依頼することができます。注意したいのは、認定が軽いと基本的に「買い物同行」は頼めないということ。なぜなら、買い物同行は「身体介護」にあたり、認定軽度者に身体介護の必要性は想定されていないからです。これが買ってきてほしいものをヘルパーに頼む買い物代行なら、「生活援助」にあたり認定軽度者でも利用することができます。
例えば、食パンと牛乳がないので買いに行きたい場合。足元がおぼつかないのでヘルパーに付いてきてほしいという依頼はできません。しかし、「〇〇食パンと△△牛乳を買ってきて」とヘルパーに頼むことはできるということです。
週1~2回買い物を頼めれば十分というときは、買い物代行を依頼してみましょう。
②自分でいけるようにリハビリをする
二つ目の方法は、自分でいけるようにリハビリをすることです。
特に女性は、「自分の目で見て買いたい」という気持ちが強いもの。例えばリンゴひとつでも、人に頼むより自分の目で見て選び、買いたいですよね。そういうときは、リハビリや運動で筋力をつけられるところがないか相談してみましょう。
介護保険を使ったリハビリの方法はいくつかあります。
サービス | 特徴 | 利用できる認定 |
---|---|---|
通所リハビリ(デイケア) | 理学療法士や作業療法士など、リハビリ専門のセラピストがいる通所型サービス。 リハビリだけの短時間型のほか、食事や入浴が付いた1日型もある。 医療系サービスにあたり、医師や専門職の指導のもとリハビリをする必要がある人に向いている。 | 要支援 要介護 |
通所介護(デイサービス) | デイサービスの中でも、運動をメインにした機能訓練型デイがリハビリに向いている。しかし医師の指示は特に必要とせず、理学療法士などの専門職もいない場合がある。動くことが減り筋力が弱った人向き。 自立支援に重きを置いた通所型サービスC(短期集中型デイサービス)は認定軽度者に特化したサービスだが、取り組みに力を入れているかどうかは保険者(市町村)による。 | 事業対象者 要支援 要介護 |
訪問リハビリ | 専門職に自宅へ来てもらいリハビリをする。通いでリハビリをすることが難しい人向けのサービス。生活の中でしにくい動作(階段昇降、浴槽のまたぎなど)がある場合、自宅に合った方法を提案してもらいやすい。 | 要支援 要介護 |
介護認定が軽いと利用できる回数は限られます。サービスだけに頼っても筋力をつけることは難しいので、セルフトレーニングを教えてもらい実践しましょう。
③歩行器や杖(一本杖は不可)をレンタルする ※事業対象者は利用できません
歩行補助具といわれる歩行器や杖をレンタルすれば、買い物や外出もしやすくなります。
認定が軽くても利用できるサービスですが、ここで注意したいのが事業対象者の人。事業対象者はデイサービスとヘルパーのみ利用できる認定なので、福祉用具のレンタルはできません。福祉用具を借りる必要があるときは、ケアマネージャーに認定の見直しをお願いしてみましょう。
また、杖に関しては一本杖のレンタルがありません。多点杖や松葉杖のような少し特殊な杖だと、介護保険でレンタル可能です。一本杖が欲しい場合は購入しましょう。最近は大型スーパーや量販店でも扱っていますし、福祉用具事業所でも購入できます。
杖を使って買い物に行くときは、リュックを背負うと荷物を手に持たなくてよいのでオススメです。
歩行器の場合はスーパーのかごが乗せられるタイプもあるので、買い物に使う機会が多ければそういったタイプを選ぶと良いでしょう。
買い物に行きにくくなった時の解決法:介護保険外の方法5つ
介護保険を利用しない解決法は5つ。
- 自分で散歩や運動を頑張って筋力をつける
- 歩行器や杖を購入する
- 生協などの生活用品宅配を利用する
- 移動スーパーなど、地域にあるサービスを利用する
- 配食業者を利用する
①自分で散歩や運動を頑張って筋力をつける
毎日の生活の中で散歩や運動を続けると、おのずと歩ける力が付いてきます。
高齢になってから体力や筋力をつけることに対して諦めている人は多いですが、そんなことはありません。活気のある生活を送っている人は元気だからそうできるのですが、そうしているから元気なのです。
一人で難しい場合は、友人や仲間と一緒にできたら続きやすいですね。
こういうと、「膝とか腰が痛むからあまり歩けない」という声が聞こえてきそうですが、動かないことで筋力が落ちると痛みは悪化します。理由は、骨にかかる負担が増えるからですね。
例えば、変形性膝関節症や腰部脊柱管狭窄症は、要支援認定を持っている人に非常に多い疾患です。そういった疾患から関節などに痛みを抱える人は、まずは整形外科などで運動の相談をしてみましょう。運動ができる状態なのか、どういった運動が適切なのか。それがわかれば、あとは最善の方法をやるのみです。
②歩行器や杖を購入する
介護保険でサービスを利用すると、必ずケアマネージャーなどに介護の計画書を立ててもらう必要があります。
ケアマネが付くと要介護の人で月1回、要支援の人で3か月に1回は訪問の必要があるため、「そこまでされなくてもいい」と思う人もいるでしょう。実際に介護相談を受けていると、「自分はそこまで困っていない」という人も多いです。はたから見て足元がおぼつかないのに本人が介護サービスを受け入れない場合や、「転ばぬ先の杖」で歩行補助具を使う場合、オススメなのは購入です。ネットショップ等で販売されているので、チェックしてみましょう。
介護保険を使う、介護を受けることに抵抗感がある場合は、歩行補助具の購入を検討してみましょう。
③生協などの生活用品宅配を利用する
日用品の宅配を利用するのに有名なのは、なんといっても生協(日本生活協同組合連合会)ですね。
全国に組合があるので、「近所にトラックが来る」なんてことも多いのではないでしょうか?
近所でグループを作って配達してもらうのが一般的ですが、手数料を支払って個配を頼むこともできます。
デメリットとしては「注文して届くまでにタイムラグがある」ということ。
例えば卵が欲しい場合は卵を注文するのですが、届くのは1週間後。それまでに今あるぶんが足りなくなったり、余ったりすることがあります。
それでも、「食品以外に日用品も買いたい」という場合は、取り扱う商品数が多い生協がオススメです。
自宅に宅配してくれる生協があるか知りたい場合は、こちらで検索することができます。
④移動スーパーなど、地域にあるサービスを利用する
お住いの地域に移動スーパー(移動販売車)があるなら、それを利用するのもひとつです。
近くにスーパーがなくても、移動スーパーなら歩ける場所まで販売に来ている可能性があります。
とくし丸なら全国に提携スーパーがあり、その地域のスーパーの商品を車に積んで移動しながら販売しています。
あらかじめ決まった停車場所で販売をするのですが、どこで販売しているかについては上記のリンクから問い合わせできます。もし自宅近くに停車場所がなくても、希望があれば検討してくれるみたいです。
固定された店舗より比較的柔軟に対応してくれるのが、移動スーパーの良いところです。
⑤配食弁当を利用する
食事の準備だけ困っているという場合は配食弁当を利用するのもオススメです。
特に疾患の影響で食事制限のある人は、自分で栄養を計算して食事の準備をすることは難しいですよね。
配食弁当なら、普通食でも塩分は控えめです。そのほか、たいていの業者が「特別食」と言われる低カロリー食や腎臓病食、ムース食なども扱っています。地域の配食業者がわからない場合は、ケアマネージャーか地域包括支援センターに相談してみましょう。
お弁当は飽きてくる人も多いので、複数の業者をローテーションで利用している人もいるようです。
冷凍弁当も利用すると、そのときの気分で変化を付けやすいのでいいと思います。
食事制限があるときは、楽天市場でも高評価のこちらがオススメです。
定期購入ではないので、試しやすいですよ。
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まとめ
買い物に行きづらくなったときの解決法
介護保険を使った方法3つ
- ヘルパーの買い物代行を依頼する
- 自分で行けるようにリハビリをする
- 歩行器や杖をレンタルする(一本杖はレンタル不可)
介護保険外の方法5つ
- 自分で散歩や運動を頑張って筋力をつける
- 歩行器や杖を購入する
- 生協などの生活用品宅配を利用する
- 移動スーパーなど、地域にあるサービスを利用する
- 配食業者を利用する
病気や筋力低下で生活に支障が出てきたとき、まずは自分でできるように頑張ってみることも大切です。
その上でできないことがあれば、この記事でオススメしたことを参考にしてみてください。
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